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JRCのプーリの設計思想

JRCプーリの設計コンセプト

徹底した強度計算による安全で信頼性の高いプーリの設計

 ベルトコンベヤにおけるプーリは、ベルト走行において不可欠な部品であり、その操業に大きく影響するため、万が一にも破損してはならない部品です。

しかし、通常、プーリはシェル・鏡板・ボス・シャフト全てが回転し、全体に交番荷重がかかるとともに、ベルトの巻付けによる変形も加わります。さらに、ドライブプーリにおいては電動機が取付けられるため、そのトルクも作用します。

そのため、当社では設計の際、プーリの外形寸法の確認だけでなく、電動機の仕様を含めたコンベヤ設備全体の使用環境を予め確認し、製品ごとに荷重条件の算出、懸念事項の抽出を行います。

 

さらに、シャフトはもちろん、シェル・鏡板・軸受などの各部材に至るまで徹底した「強度計算」を行い、安全で信頼性の高いプーリを設計しています。

また、プーリはベルトコンベヤの構成部品のなかでも比較的高価な部品であることから、材料選定においても、不必要に重厚で、高コストな部材をあえて使用せず、荷重条件にもとづく強度計算から材料の特性を把握し、計算上の疲労限界に達しない、最適な部材・寸法を設定しています。

提出書類

上記の設計コンセプトに基づく検討の結果を、下図のような書類として提出いたします。

 

  1. 表紙
    物件名称、設備名、作成日、改定日、発行日、作成者、仕様書番号などを明記し、社内にて適正な保管・管理を行っています。
  2. 設計条件書
    プーリの設計にあたり使用した基準(許容応力や軸材質など)を記載した書類です。
  3. 動力・張力計算書
    コンベヤ情報による動力の確認および張力の算出を実施した結果を記載した書類です。
  4. プーリ計算書
    プーリの計算結果を記載した書類です。下部には各部材の選定結果が視覚的にも分かりやすいように、簡易プーリ図を記載しています。
  5. プーリ図面
    プーリ計算書に沿った製品の図面です。当社にて計算を行っていないプーリに関しても、プーリの寸法情報より作図が可能です。

変形状態・応力分布の可視化

有限要素法による解析システムを使用することにより、プーリの変形状態やプーリにかかる応力分布を見ることが可能で、変形が過大となる箇所や応力集中箇所を可視的に知ることができます。
そのため、JRC では、破損の原因究明や補強箇所の選定などの場面でこのシステムを使用し、より一層、安全性と信頼性の高い、お客様に満足いただけるプーリのご提供に役立てています。

プーリ変位図

プーリ応力分布図

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